大山邸

東西に長い敷地の南側に六件の住宅が境界線間近まで迫り、その窓窓がこちらを見つめている様な錯覚に至る程である。その一方で開かれたこの敷地からは、明るくて和らいだ光を感じる空間をイメージさせた。そこでそれら隣家との境には圧迫感のある単調な高垣で遮るのではなく、間という事をを意識し、石積のフォルムや高さを変化させ土を盛り、曲線の土塀や、木々の枝葉の変遷とによってやわらかく隠すことで明るい情緒的な空間を生み出すことにした。